ISSEKI

「生きてよかった」を追求中。本・認知行動療法・プログラミング(学習)について発信します。

『更級日記』に共感!「后の位も何にかはせむ」

シリーズ三作目の本書を読了しました。児童書なのでとても読みやすい。

ハードルの高い「古典」たちのサビとも言える部分を抜粋してくれているので、入門編にピッタリです。

 

最も印象に残ったのが『更級日記』。

平安中期、菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)が書いた日記文学であり、
作者13歳のおり、父の任地上総国(千葉県中央部)から帰京の旅に筆をおこし、
以後40余年に及ぶ半生を自伝的に回想したものです。

更級日記とは | 更級日記千年紀2020

 

■念願叶って入手した『源氏物語』を一巻から読み耽っているときの幸福感

后の位も何にかはせむ

訳:后の位だって何になろうか(比べ物にならない)

 

■年頃になれば「物語の姫君たちのように」美しくなれると思っていた自分の心は

まづいとはかなくあさまし

訳:しっかりした考えもなく、あさはかなことだった

 

以下はむかし本編を読んだときのうろ覚えなのですが、他にも

■源氏の君(『源氏物語』の主人公)みたいな人は、現実にはいないのだ

■天のお導きかのような夢を見たのに、無精さから行動せずに終わってしまった

など。

 

思い描いていた夢と現実とのギャップ、家族に対する愛情とそれゆえの哀しみ、あきらめの気持ちじみたもの…など共感ポイントが随所にあって大好きです。

 

今日のISSEKI

共感は(するのもされるのも)救いになる。

「自分はひとりではない」と思える。